しかし、自分が動かないことには何も進みません。
仕事に取り掛かる前、仕事が終わったあとの裏方の仕事(バックオフィス業務)にどれほど時間と労力がかかるかは、実際に開業してみないとわかりません。
ならば、前倒しできることは開業準備中にすませて、開業直後に時間の余裕を確保したいところです。
一人 ITはつらいよ
ヤマグチは税理士業をしておりますが、インターネットとクラウドを使ったサービスを提供しよう考えておりましたので、開業準備の第一歩はITインフラのセットアップでした。
まずは、インターネット・レンタルサーバーの設定、自己ドメインの取得、クラウドサービスのセットアップ。
これらは問題なく一日程度で終わりました。
つぎに、ホームページ作成。全くの素人ながら、WordPress という無料ソフトと既成のテンプレート(これまた無料)を使って、参考書片手に2日ほどで固定ページをつくるところまでこぎつけました。
ここまでは順調でした。
しかし、基幹ツールであるマイクロソフト Office 365(business Premium)のセットアップでつまずきました。
静観する時間も必要
プライベートの予定表(Google カレンダー)と Office 365 上の予約管理アプリ(Bookings)を連動させて、統合したスケジュールを Outlook カレンダーに反映し、かつGmailと自己ドメインあてのメールを Outlook と Gmail の両方で見ることができるようにしたかったのですが、これが大変でした。
自分でダミーの予約をいれて、その結果が2つのカレンダーと2つのメールアドレスにちゃんと反映されるかテストを繰り返したのですが、なかなか思った通りにいきません。
原因がレンタルサーバー、アプリ(Gmail・Outlook), Office のいずれの設定にあるのか特定できず、いろいろパターンを変えてテストしながら、そこそこ満足できる使い勝手にするまで1週間かかりました。
専門知識がなくても、それなりになんとかなりましたが、ずいぶん迷いました。
サーバーの設定変更が反映されるまで時間が(場合によっては2日ほど)かかるということを知らなかったため、「あれ?なんで変わってないんだ?」と次々に設定を変えて、かえって事態を悪化させていたようです。
知識がない分、状況を把握するのに余計に時間を費やしたという感じです。
人それぞれの「壁」
一人で開業準備をするフリーランスの前にはこういった壁がいくつも立ちはだかるのでしょう。
ヤマグチの最初の壁は Office 365 でした。
今回の経験で、知っている人にとっては何てことないことが、そうでない人にとって高い壁になるということが良くわかりました。
開業準備中に簿記の勉強をされる方もいらっしゃるかもしれませんが、実践前に時間をかけて理論を勉強するのはおすすめしません。