祝日とする趣旨は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」(国民の祝日に関する法律2条)ことだそうです。
この「母に感謝」という部分に昭和的ノスタルジーを感じますが、平成になった今でも、子育ては母親中心というご家庭が大半ではないかと思われます。
本格的な「育メン」は別格として、大概のお父さん方の育児への関わりの程度は、お母さん方から見れば「お手伝い」や「家庭サービス」のレベルなのでしょう。
娘が幼い頃はヤマグチも結構頑張ったつもりなんですが、どう思われているかは推して知るべしです。
そんな平成になって30年、女性の社会進出を「後押しする!する!」と政府はと言い続けていますが、掛け声ほどは進んでいません。
確かに、職場での男女の役割分担は無くなりつつあります。
しかし、子育て中の女性にとって本当に働きやすい環境を提供できている企業はまだ少ないのではないでしょうか。
母親だけでなく父親も含めて「子育て世代」の一番の問題は実働時間外の時間の使い方だと思います。
いくら育児期間中に「時短」が認められても、往復2~3時間を費やして職場に通わなければならないのでは、その時間がもったないです。
職場にいても、手が空いて「家にいたら〇〇ができるのに…」という時間帯もあるでしょう。
子育て世代のパフォーマンスを落とすことなく「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかる」には、仕事と育児・家事を同時または交互にできるような環境を提供する必要があると考えます。
方法は二つあります。
一つは育児を職場に近づける。
企業内託児所が典型例です。
ヤマグチのかつての同僚に、職場から徒歩圏内に二世代そろって引っ越してきた子育て世代がいました。
家族がOKしてくれればこれも一案です。
もう一つは職場を育児に近づける。
在宅勤務やサテライトオフィスです。
勤怠管理や企業秘密・顧客情報の管理をどこまで徹底するかという問題がありますが、低コストのクラウドサービスが普及してきた今なら、こちらの方が導入しやすいのではないでしょうか。
中小企業にとって取り組みやすいのは後者でしょう。
大企業に比べて属人的能力を頼りにする中小企業こそ、人材を重視すべきです。
若いスタッフが子育て世代になる前に、在宅勤務にも対応できる体制を整えておいてはどうでしょうか?
若いスタッフやその子供たちとともに成長する企業。Win Winです。