Takashi Yamaguchi, English Speaking Japanese Tax Accountant

バックオフィスにも夢を

起業するときには誰もが「夢」をもつことでしょう。
準備期間中なんか「夢」だらけです。
しかし、ひとたび開業すると、「夢」を追っているつもりが、「現実」に追い立てられたりします。
自分の好きなことを仕事にするのは楽しいことですが、楽しくないことも仕事のうちに入ってきます。

「夢」と「現実」

昨年起業された方の中には、年末や年度末に決算・申告で苦労された方もいらっしゃると思います。
事業主にとって決算・申告は避けては通れない「現実」です。
「経理が好きでたまらん♡」という方は別として、決算・申告は自分の「夢」の前に立ちはだかる面倒なイベントになりがちです。

事業を拡大していくと、対峙しなければならない「現実」はいろいろ増えていきます。
在庫管理、IT、取引先への支払い、スタッフの給与支払いに経費精算、官公署への申請・届出などなど…ヤマグチは、こうした裏方での地味な仕事たちを「バックオフィス業務」または「バックオフィス」と定義しております。

「現実」だけではつらいんです

ヤマグチは30年近く会計・税務畑を歩んでまいりましたが、最初から望んでその道へ進んだわけではありません。
大学卒業直後に入社したリース会社では営業を熱望しておりました。
なのに経理部配属となり、営業に出ている同期がうらやましくてしかたがありませんでした。
表舞台を「夢」見て入社したのに、いきなり舞台裏に閉じ込められて、なにやら見たくもない「現実」を見せられたという感じです。
バックオフィスに身を置いてよくわかったことは、バックオフィスで働くスタッフが「夢」を持てるかどうかは、フロント(表舞台)と一体感を持てるかどうかに尽きるということです。
私自身、バックオフィス業務に理解も関心もない経営陣の下で働いたことがあるので、「夢」のないバックオフィスの閉塞感はよくわかります。

舞台裏にも目配せを

事業主のみなさん!
めんどうなバックオフィスを家族やおとなしいスタッフに押し付けて、自分の視野に入れないようにしていませんか?
「夢」を追い続けるためにはバックオフィスを通じて「現実」も見ましょう。
バックオフィス業務を自分でする必要はありませんが、舞台裏で何が起きているかを把握できる仕組みを作りましょう。

日陰者をなくす

具体的には、①バックオフィス業務フローの「見える化」と、②フロント(表舞台=事業部門)とバックオフィスとの「情報共有」の仕組みを作りましょう。
この2つができれば、バックオフィスは孤立しませんし、フロントとの協働によりバックオフィスの効率もあがります。
そうなると、舞台裏にも光が差し込み、フロントと「夢」を共有できるようになります。
組織が若いうちからいろいろ試せば、業務拡大に対応できるだけでなく、突発的な事象にも耐えうる強いバックオフィスをつくることができます。

そのお手伝いが私の仕事であり、その結果、お客様が「夢」を実現することが私の「夢」であります。

p.s. ①の「見える」化は「マニュアル化」や「文書化」とは違います。どう違うかは、別の機会にお話することにします(きっと長くなりますから…)。

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