Takashi Yamaguchi, English Speaking Japanese Tax Accountant
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コロナ禍と申告・納税

当初は新型コロナウイルスの影響がここまで深刻化するとは予想していませんでした。
現在では国民の生命・健康はもちろん、経済活動、ひいては企業の事業継続性までが危機に瀕しており、当然、税務申告やこれを受ける税務行政にも影響がでています。
今回はこれまでに国税庁から公表されている対応策とその留意点をご紹介します。

所得税・贈与税・個人事業者の消費税

申告期限の延長

まず、所得税・贈与税の確定申告期限が国税庁長官の告示により一律4月16日まで延長されています(一律延長。国税通則法11条)。

その上で、4月17日以後の提出についても「期限後申告」扱いしないで個々の申告ごとに柔軟に対応することになっています(個別延長)。
「期限後申告」にしないということは、期限内に申告したものとして取り扱ってもらえますから、無申告加算税(国税通則法66条)はかかりません。
4月17日以降に所得税の申告をする場合は、申告書の余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」という一文を記載するだけで個別延長を認めることとされています。手続きの詳細については下記の情報をご覧ください。

個別延長の概要: 
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-021_01.pdf

個別延長に関するFAQ:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-021_02.pdf

納期限

一律延長と個別延長は別個のルールです。
そのため、申告した税金の納期限については注意が必要です。

所得税・贈与税・個人事業者の消費税の納期限は申告期限と同じです。
したがって、一律延長の期限内に申告した場合は、延長された申告期限である4月16日が納期限になります。
たとえば、4月3日に申告した場合は4月16日までに納付すればよいので、それほど慌てなくても大丈夫です。

一方、個別延長の場合は、実際に申告する日を申告期限とみなしますので、申告日が直ちに納期限になります。
申告したらすぐ納付する必要があります。

申告期限が延長されていても、期限後の納税には「延滞税」がかかりますのでご注意ください。

納税猶予

コロナ禍の影響で納期限までに納税が困難な場合は、納税を猶予してもらえる可能性があります(国税通則法46条2項5号)。
あくまでも「猶予」であって免除ではないので、いつかは納税しなければなりません。
また、この猶予は、一律延長・個別延長いずれの場合も、税務署長に申請書を提出して審査を受けてからでなければ認められるかどうかわかりません。
申請すれば自動的に猶予してもらえるものではありませんし、猶予が認められても納期限より遅れて納付する税額に対しては「延滞税」がかかります。ただし、今回のコロナ禍を理由とする猶予期間中は延滞税が軽減されることになっています(国税通則法63条1項・2項)。

納税猶予制度の詳細:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kansensho/pdf/0020003-044_02.pdf

法人税・法人の消費税

申告期限の延長

法人については一律延長はなく、個別延長のみです。
個人の場合と同様に、申告書余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」という一文を記載するだけで個別延長を認めることとされています。この方法による場合は実際に申告書を提出する日が延長後の申告期限になります。

法人の個別延長FAQ:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-044.pdf

なお、コロナ禍以外の理由で申告期限の延長を申請する場合は、本来のルールに則って事前申請が必要です。
また、事前申請によって「その申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2か月以内の日」まで申告・納付期限の延長を受けることもできます(FAQ問2)。

納期限

法人の場合も納期限は申告期限と同じです。
したがって、本来の期限内に申告できた場合は、本来の申告期限が納期限になります。

個別延長によって申告する場合は、実際の申告日が納期限になります。
申告期限が延長されても、申告日後の納税には「延滞税」がかかりますのでご注意ください。

納税猶予

法人についても納税猶予制度があります。
個人の場合と同様に、コロナ禍を理由とする猶予期間中は延滞税が軽減されることになっています。

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まだまだ先が読めない不安な日々が続きます。
このようなご時世ですから決算・申告は遅れるという前提で、まずはご自身・ご家族の心身の健康を優先していただいて良いと思うのです。
無理・無謀は禁物です。
STAY HOME!! STAY SAFE!!

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